第一話  鬼ノ本能

夕暮れ時の商店街の人ごみの中に、茶色い髪の少年が一人で歩いていた。

彼はサバキ。鬼音サバキという。

彼の額には、勾玉の模様が三つ、円を書いていた。

その模様のせいで彼はいじめにあっていた。

ドンッ

考え事をしていたからか、誰かにぶつかってしまった。

サバキ「あ、すいませ―――」

サバキの目の前には、どこか神秘的で人間離れした美しい髪に透き通った青い瞳の少女が立っていた。右肩に包帯を巻き、白いワンピースを着ていた。

マユ「別に大丈夫。君こそ怪我はしてない?」

白い髪の少女がサバキに手を差し伸べた。

サバキ「あ、大丈夫…」

少女の手がサバキの頬に当たるとサバキの胸がドキ、となった。

続く